- 鎮痛剤を使った痛みの少ない大腸カメラ検査
- 大腸カメラをおすすめする方
- 大腸カメラで分かる疾患
- 当院の大腸カメラの特徴
- 大腸カメラの流れ
- 大腸カメラ前日・当日の食事と過ごし方
- 大腸カメラ検査の費用
- 大腸カメラのよくある質問
鎮痛剤を使った痛みの少ない大腸カメラ検査
大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体の粘膜を観察します。さまざまな大腸の病気を早期に発見することが可能です。異常を認めた組織を採取して病理検査にかけたり、がん化のおそれがある大腸ポリープを切除したりといったことも可能です。
特に大腸がんは、女性の死亡原因となるがんとして第1位、男性でも第2位となっており、予防と早期発見が非常に重要になります。
当院では、日本消化器内視鏡学会・内視鏡専門医による、鎮静剤を用いた苦痛の少ない大腸カメラ検査を行っています。
内視鏡専門医による苦痛の少ない大腸カメラ検査
大腸カメラ検査で苦痛が生じる最大の原因が、内視鏡の挿入や送気によって腸が引き伸ばされることにあります。当院では、腸を畳み込むようにしてできる限り引き伸ばさない「無送気軸保持短縮法」、送気を最小限にする「水浸法」を併用することで、苦痛の軽減に努めています。
また必要・ご希望に応じて鎮静剤を使用し、より苦痛を軽減するということも可能です。
二酸化炭素の送気により、検査後のお腹の張りを軽減
一般的に大腸カメラ検査の際には、腸を膨らませるために空気を送り込みます。ただ、空気の送気は検査後もお腹の張りが長引くという問題があります。当院では、吸収の早い二酸化炭素を、必要最小限の量、送気しています。これにより、検査後は速やかにお腹の張りが解消されます。
検査前の下剤は、ご自宅・院内どちらでも内服が可能
検査当日、腸内をきれいにするため下剤を飲み、何度もお手洗いに行っていただく必要があり、これを前処置と言います。当院では、この下剤を飲む場所を、ご自宅・院内から選んでいただけます。ご自宅であれば「リラックスして前処置ができる」、院内であれば「ご来院時の便意の心配がない」「医師・看護師が近くにいるから安心」というメリットがそれぞれございます。
なお院内には、個室および専用のお手洗いをご用意しております。
※個室の数には限りがありますので、事前にあき状況をご確認ください。
大腸カメラをおすすめする方
- 便潜血検査で一度でも陽性だった
- 血便が出た
- 便秘、下痢などの便通異常が続いている
- 便が細くなった
- 腹痛、お腹の張りが続いている
- 残便感、おならが増えた
- 貧血を指摘された
- 体重が減って来た
- 高カロリー・高脂肪の食事、運動不足などの
- 大腸ポリープの既往歴がある
- 大腸がん、大腸ポリープの家族歴がある
- 40歳以上で大腸カメラ検査を受けたことがない
大腸カメラで分かる疾患
当院の大腸カメラの特徴
最新の内視鏡システムを用いた高精度の大腸カメラ検査
当院では、最新の内視鏡システム「ELUXEO8000システム」(富士フイルム社製)を導入しております。
特殊な光で粘膜表面の模様・血管・色調を強調し観察する機能が搭載されており、肉眼では発見が難しい病変も早期発見をすることが可能です。
高出力4LED光源も搭載されており、従来製品と比べて、病変の視認率が格段にアップしています。
鎮静剤を用いた苦痛の少ない大腸カメラ検査
腸を畳み込み引き伸ばしを防ぐ「無送気軸保持短縮法」、送気を最小限に抑える「水浸法」を併用し、必要・ご希望に応じて鎮静剤を使用することで、患者様の苦痛を最小限に抑えます。鎮静剤の使用によりウトウトとした状態で検査が受けられるため、不安が強いという方にもおすすめです。
土曜日の大腸カメラ検査にも対応
平日がお忙しい方のため、土曜日にも大腸カメラ検査を実施しています。土曜日は混み合うことが予想されますので、お早目のご予約をおすすめします。
日帰り大腸ポリープ切除に対応
大腸カメラ検査時に眼科のおそれのある大腸ポリープを発見した場合には、その場で切除することが可能です。また、他院で見つかった大腸ポリープを当院で切除することもできますので、お気軽にご相談ください。
なお、胃カメラ検査と大腸カメラ検査の同日実施にも対応します。
院内で下剤を服用する際の専用のトイレ付個室をご用意
院内で下剤を服用される方には、専用のトイレ付個室をご利用ください。他の患者様を気にせず、ゆっくりと前処置を行っていただけます。なお、個室の数には限りがございますので、事前にあき状況をご確認くださいますよう、お願いします。
大腸カメラの流れ
1検査予約・検査前診察
大腸カメラ検査の場合、事前に診察・下剤のお渡しが必要です。まずはWEBまたはお電話で、「大腸カメラ検査前診察」のご予約をお取りください。
診察・下剤のお渡し後、大腸カメラ検査のご予約をお取りします。
※検査前診察の際には、日ごろお飲みになっているお薬の種類や数が分かるもの(お薬手帳など)をお持ちください。
2検査前日
検査前日は終日、消化の良いものを食べていただき、夕食は21時までにお済ませください。
以降は絶食ですが、水・お茶はお飲みいただけます。
また21時に、お渡ししている下剤(錠剤)を飲んでください。
3検査日の朝からご来院まで
朝から絶食のまま、ご来院いただきます。水・お茶は飲んでいただけます。
※常用薬は、事前にお伝えした通りにお飲みください。
ご自宅で下剤を飲む場合
事前にお伝えした通りにお飲みください。その後、ご予約時間の約30分前にご来院ください。
ご来院後に院内で下剤を飲む場合
指定時間にご来院いただき、院内でお飲みいただきます。
4ご来院・検査実施
検査着にお着替えいただき、ストレッチャーに乗っていただきます。必要・ご希望に応じて鎮静剤を投与し、大腸カメラ検査を実施します。
特に異常がなければ、大腸カメラ検査は10~30分程度で終わります。疑わしい病変が発見された場合には、組織の採取、大腸ポリープの切除なども行います。
5検査後
鎮静剤を使用した場合には、30分ほどリカバリースペースでお休みいただき、その後検査結果説明を行います。鎮静剤を使用しなかった場合には、準備が整い次第、検査結果説明をいたします。
なお、生検、大腸ポリープ切除を行った場合には、約10日後に改めて検査結果説明を行います。
※鎮静剤を使用した方は、当日中の車・バイク・自転車の運転ができませんので、ご注意ください。
大腸カメラ前日・当日の食事と過ごし方
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、検査の精度を高めるために前日・当日の準備がとても重要です。スムーズで安全な検査のために、以下の点にご協力をお願いいたします。
前日の過ごし方・食事
前日の朝食・昼食
前日の朝・昼は、消化の良い食事を心がけてください。うどん、白ごはん、豆腐、白身魚などを中心にし、野菜・海藻類・キノコ・ゴマ・脂っこい料理・乳製品・アルコールなどは控えてください。
前日の夕食
夕食は夜21時までに済ませてください。
夜21時以降は食事はできませんが、水分(お水・お茶・スポーツドリンクなどの透明な飲料)は摂取可能です。
常用薬の服用について
処方薬を服用中の方は、事前に医師の指示に従ってください。特に糖尿病薬や抗血栓薬を服用中の方は自己判断で服薬を中止せず、事前にご相談ください。お薬手帳や現在服用中のお薬をご持参ください。
当日の服装・注意点
服装について
リラックスできる服装でご来院ください。お腹を締め付けるようなきついズボンやベルトは避け、ゆったりとした服装がおすすめです。
下剤の服用について
当院では、ご自宅または院内での下剤服用を選択可能です。院内で服用される場合は、半個室の準備ブースと専用トイレをご用意しています(数に限りがございます)。
検査後の過ごし方
鎮静剤を使用した場合、
検査後は院内のリカバリースペースで約30分休憩していただきます。麻酔の影響が残るため、検査当日は自転車・バイク・車の運転はできません。公共交通機関のご利用、またはご家族による送迎をお願いいたします。
ポリープ切除を行った場合
出血予防のため、検査後1週間は以下の行動を控えてください
- 激しい運動
- 飲酒
- 長時間の入浴(シャワーは可)
- 遠方への旅行や出張などの長時間移動
※排便時にトイレットペーパーに血が少量つく程度であれば問題ありませんが、便器が真っ赤になるような出血が見られた場合は、すぐに当院までご連絡ください。
大腸カメラ検査の費用
保険診療の場合、日本全国どの医療機関で検査を行っても、検査費用は基本的に一律です。
検査の内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
大腸内視鏡検査(観察のみ) | 2500円前後 | 7500円前後 |
大腸内視鏡検査+生検※ | 3000~5000円前後 | 10000~22000円前後 |
大腸内視鏡検査+ポリープ切除 | 7000~12000円前後 | 20000~36000円前後 |
- 生検とは病変の組織を一部採取して、顕微鏡で確認する検査です
- 上記費用に診察料、薬剤料などが別途かかります
大腸カメラのよくある質問
大腸カメラは痛いですか?
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、個人差はあるものの、鎮静剤を使用することでほとんど痛みを感じずに検査を受けることが可能です。当院では、検査中の苦痛を最小限に抑えるよう配慮していますので、「初めてで不安」「痛みに弱い」という方もご安心ください。
大腸カメラは女性には恥ずかしくないですか?
大腸カメラに抵抗がある女性の方にも配慮し、当院ではプライバシーが守られた個室の更衣室や検査体制を整えています。検査中は身体をしっかり覆う検査着を使用し、医師や看護師の対応も丁寧を心がけています。恥ずかしさを感じやすい方も、安心して受診いただけます。
大腸カメラ検査で一番つらいのはどこですか?
多くの方が「検査前の下剤(腸管洗浄剤)の服用がつらい」と感じています。味や量に抵抗がある方もいますが、当院では飲みやすいタイプの下剤や院内サポート体制も整えています。また、鎮静剤を使用した検査中は多くの方が眠っている間に終わるため、痛みや不快感はほとんどありません。
大腸カメラの翌日はしんどいですか?
多くの方は翌日も通常通りお過ごしいただけます。ただし、ポリープ切除を行った場合は出血予防のため激しい運動や飲酒は控えてください。鎮静剤を使用した場合も、当日は安静を心がけましょう。大腸内視鏡検査の翌日の体調に不安がある方は、事前にご相談ください。
大腸カメラ検査を楽に受けるコツはありますか?
前日の食事を低残渣食(消化の良い食事)にすることや、水分をしっかり摂ることがコツです。また、リラックスして臨むことも大切です。当院では鎮静剤の使用や、下剤の院内サポート、快適な準備室の完備など、安心して受けられる工夫を行っています。
初めての大腸カメラで不安ですが、大丈夫ですか?
初めての方でも安心して検査を受けられるよう、スタッフが丁寧にサポートいたします。鎮静剤を使用すれば、眠っている間に検査が終わるため、「思ったより楽だった」というお声も多数いただいております。不安な点は、どんなことでも事前にご相談ください。
痔があるのですが、大腸カメラは受けられますか?
痔(いぼ痔・切れ痔)があっても大腸カメラは受けられます。検査時に無理な力が加わらないように配慮し、出血や痛みが心配な方には鎮静剤の使用をおすすめしています。症状のある方は、事前に医師へお伝えください。
大腸カメラはどのくらいの時間がかかりますか?
検査自体は10~20分程度で終わります。鎮静剤を使用した場合は、前後の準備や回復時間を含めて1.5〜2時間程度を目安にしてください。ポリープ切除を行った場合は少し延びることがあります。
鎮静剤を使うとその日は運転できますか?
鎮静剤を使用した場合、当日の車・バイク・自転車の運転はできません。麻酔の影響で判断力が一時的に低下するためです。公共交通機関をご利用いただくか、ご家族の送迎をお願いいたします。
下剤は自宅で飲むこともできますか?
はい、当院ではご自宅または院内のいずれかで下剤を服用いただけます。ご自宅でリラックスして準備したい方には自宅服用を、遠方からお越しの方や不安のある方には院内の半個室ブースと専用トイレをご用意しています。
大腸カメラは何年ごとに受ければいいですか?
一般的には40歳を過ぎたら5年に1回程度の検査が推奨されていますが、大腸ポリープの既往や家族歴がある方は1〜2年ごとの定期検査が望ましいとされています。医師とご相談の上、最適な間隔をご案内します。
大腸ポリープが見つかったらすぐに切除されますか?
はい、小さなポリープであれば検査中にそのまま日帰りで切除可能です。出血や合併症のリスクがある場合には、後日あらためて治療をご案内することもあります。ポリープ切除は大腸がんの予防にもつながります。
大腸カメラは保険適用されますか?
はい、大腸カメラ検査は健康保険が適用されます。自己負担3割の方で、診察料を含めて約5,000〜7,000円程度です。ポリープ切除などを行った場合は追加費用がかかります。事前に料金の目安をご案内いたします。
生理中でも大腸カメラは受けられますか?
基本的には生理中でも大腸カメラ検査は可能です。ただし、体調が優れない場合や腹痛・貧血がある場合には、無理せず検査日の変更をご相談ください。ナプキンをご利用のうえ、通常通り検査を行っていただけます。