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ストレスで胃痛と吐き気がする

ストレスで胃が痛い・吐き気がする方へ

ストレスで胃が痛い・吐き気がする方へ「ストレスを感じると胃がキリキリ痛む」「緊張すると吐き気がする」
このように、ストレスによって胃痛や吐き気が生じるのは、多くの場合、ストレスによって自律神経のバランスが乱れるためです。胃の動きが鈍くなったり、胃酸が過剰に分泌されるなどして、不快な症状が引き起こされます。
一過性のものであればそれほど心配はいりませんが、機能性ディスペプシア、ストレス性胃炎・胃潰瘍など、治療が必要な状態にある方も少なくありません。
症状が続く、繰り返されるという場合には、「そのうち治るだろう」「気のせいだろう」と放置せず、お早目に当院にご相談ください。

ストレスで胃痛や吐き気が起こる原因

強いストレスにさらされると、呼吸・心臓や消化管の動き・体温調節など、意思と関係なく機能する「自律神経」のバランスが崩れます。これにより、胃腸の働きが低下し、胃痛や吐き気などの症状が引き起こされるのです。
自律神経を乱す因子にはほかに、睡眠不足、不規則な生活などがあります。治療では、ストレスと併存しやすいこれらの因子を取り除くことも大切になります。

ストレスで胃痛や吐き気が起こる原因

こんな症状がある方は注意しましょう

以下のような症状がある・状態にある場合には、一度当院にご相談ください。

  • 胃痛があるのに、胃カメラ検査では異常が見つからなかった
  • 強いストレスを感じる時だけ症状が出るので、受診できていない
  • 食事や食後に胃のムカムカ、胃痛がある
  • 空腹になると胃の不快な症状が出る
  • ストレスを感じた時にお腹の調子が悪くなる
  • 出社や登校の前になると腹痛や下痢が起きる
  • ゲップ、胸やけなどの症状が続いている
  • 以前に機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群の診断を受けたことがある
  • 他院で「ストレスが原因ですね」と言われたが特に治療が行われなかった

ストレスを原因とする胃腸の不調があっても、原因が分からず、それがまたストレスとなって症状が悪化するというケースがあります。
「おかしいな」と感じた時には、無理をせず、お気軽に当院にご相談ください。

ストレスが原因で胃痛と吐き気を招く病気

ストレスが原因となり、以下のような病気が引き起こされることがあります。

機能性ディスペプシア

胃痛、胸やけ、胃のムカムカ、膨満感などがある一方、胃カメラ検査などを行っても明確な異常が見つからない病気です。ストレスによる自律神経の乱れが、発症に大きく影響しているものと考えられます。

逆流性食道炎

胃酸や消化途中の胃の内容物が繰り返し逆流し、食道粘膜で炎症が起こる病気です。胸やけや吐き気、胃の不快感、呑酸などの症状を伴います。肥満に伴う腹圧の上昇、加齢に伴う下部食道括約筋の緩みなどに加えて、ストレスの関与が指摘されています。

詳しくはこちら

過敏性腸症候群(IBS)

腹痛や腹部不快感、下痢・便秘といった症状があるのに、大腸カメラ検査などで明確な異常が見つからない病気です。発症・悪化にはストレスが大きく関与しているものと考えられます。上記のような症状に加えて、胃のムカムカ、食欲不振などの症状が見られることがあります。

詳しくはこちら

ストレス性胃炎・胃潰瘍

強いストレスによって自律神経のバランスが崩れると、胃酸の過剰な分泌、胃の働きの低下が起こり、胃炎や胃潰瘍に至ることがあります。空腹時や夜間の胃痛、胃もたれなどの症状を伴います。重症例では、吐血や血便も見られます。

胃潰瘍について詳しくはこちら

「原因が分からないけれど辛い」という状況は、QOLの低下につながります。我慢せず、一度当院にご相談ください。

当院で行う検査・診療

当院では、ストレスが関係していると考えられる胃の不調についても、患者様一人ひとりの症状や背景を丁寧にお聞きした上で、必要な検査と治療を行っています。
まずは丁寧な問診と診察で、症状の現れ方や生活習慣、ストレスの状況などを確認し、必要に応じて以下の検査を組み合わせて原因を探ります。

胃カメラ検査(上部内視鏡)

口または鼻から内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察します。胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎・ポリープなどの有無を確認し、必要に応じて組織検査(生検)も行います。当院では鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査も可能ですので、内視鏡が初めての方も安心して受けていただけます。

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ピロリ菌検査

慢性胃炎や胃がんのリスクと関係の深いヘリコバクター・ピロリ菌の感染の有無を確認します。呼気・便・血液・内視鏡検体など、症状や状況に応じた方法を選択します。

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血液検査

炎症反応や貧血の有無、肝機能・腎機能、栄養状態、ストレスによるホルモン変化などを幅広く確認します。特に、長引く胃の不調や体調不良の背景にある異常の有無を見逃さないために重要な検査です。

その他の検査(必要に応じて)

胃以外の臓器に原因がある可能性も視野に入れ、腹部エコー(肝臓・胆のう・すい臓など)やCT検査を行うこともあります。また、便潜血検査や便中ウイルス検査など、腸や感染症の影響が疑われる場合にも適切に対応します。

ストレスからくる胃痛・吐き気がする時の市販薬

ストレスが原因で胃の不調を感じたとき、「とりあえず市販薬で様子を見よう」と考える方も多いかもしれません。実際、市販薬の中には一時的な胃の痛みや吐き気の緩和に効果があるものもあります。

胃酸を抑える薬(制酸薬、H2ブロッカー)

胃酸の分泌を抑える市販薬には、胃の中の酸を減らすことで、粘膜への刺激を和らげる働きがあります。特に、キリキリするような胃の痛みや、胸やけといった症状の緩和に効果が期待できます。

胃粘膜を保護する薬(胃粘膜修復薬)

胃の粘膜を保護する薬は、胃の表面に膜をつくることで、刺激から守り、炎症の悪化を防ぐ働きがあります。特に、空腹時に感じるシクシクとした痛みやムカムカとした不快感がある場合に用いられることが多い薬です。

吐き気止め(制吐薬)

乗り物酔い薬として販売されているものも含まれますが、胃の動きを整える作用があるものもあります。

漢方薬(半夏瀉心湯、安中散など)

ストレス性の胃もたれや吐き気に用いられることがあります。

市販薬は一時的な対処には役立ちますが、ストレスによる胃の不調は根本原因から改善することが大切です。
症状が続く場合や、不安な点がある方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。